カゴ釣りでロケットタイプにこだわるワケ
始めたころは簡単なカゴでした。
カゴ釣りを始めたのはかれこれ40年ほど前の小学4~5年生の頃でした。
当時は親父が作っていた天秤とロケットが一体化した簡単な作りのカゴでアジから青物、磯のイサキまですべてこなしていました。
当時の遠投ブームに影響されて
もうどのくらい昔でしょうか?
飛ばす遠投カゴ釣りが流行り始めた頃からご多分に漏れず、付け餌とコマセをカゴ内に一緒に収納して
着水後にカパッと開いてコマセと共に付け餌が放出されるタイプを使用するようになりました。
その当時は『遠投の際に付け餌が取れることもなく、なんて便利なカゴだろう・・・』と思っていました。
ですが、そのころから釣果にバラツキが出るようになりました。
釣れる時は釣れるのですが、渋い状況の打開がなかなかできなくなっていました。
『なんでかな~?』なんて思っていたのですが、
ある時、久しぶりにロケット天秤を使って友人と堤防釣りに行った時に気が付いたんです!
当時、両軸が流行り始めたばかりの頃で友人は早速両軸に乗り換えてベアリングチューン等
最新の情報を集めブンブン超遠投していました。
自分は久しぶりのロケット天秤で堤防周りの捨石の切れ目(15~20m)を探って
こまめに打ち返すフカセに近いカゴ釣りをしていました。
結果は40cm近いメジナを始め20~30cmのアジを多数ゲット
友人はタカサゴの近縁種を1匹ゲットしたのみでした。
その時、友人は途中から超遠投を諦め同じような距離・タナに投げていたにもかかわらず
その後の釣果に雲泥の差が出ました。
打ち返しのペースも同じくらい・・・
もしかしてコマセの出方に違いがあるんじゃないかな~と仮説をたてました。
そこで実際に足元で友人とコマセの出具合を見比べることに・・・
で、やっぱりコマセの効いているタイミングが全然違いました。
※時短の為、カゴには2割程度のオキアミを詰めてあります。
一発タイプはコマセと付け餌の同調時間が短く、
点でしかコマセが利きませんからこまめな打ち返しが必要になります。
活性が高く食いが立っている状態でコマセに突っ込んでくるような状態でしたらこちらでも問題ないのだと思います。
※2型コマセカゴを使用しています。付けエサ格納部にシャフトがらみ防止のコマセとロケット内部には時短の為オキアミを2割程度詰めてあります。
ロケットタイプはシャクリを入れたりウネリで仕掛けが上下することで徐々にコマセが出てきます。
1投の中で付け餌をコマセに同調させるチャンスが何度かあるわけです。つまりコマセが線で効きます。
※2017年10月追加更新
<<付けエサ格納部分に詰めるコマセでコマセの効きに一工夫>>
さらには付けエサを格納する部分にシャフトがらみ防止で、
1・2・3型共通で付けエサと一緒にコマセを入れるのを推奨していますが
それを応用して多段式にコマセを利かせることが可能です。
※2018年1月追加更新
<<一度にカゴに詰めるコマセの量にご注意を>>
ロケットタイプに限らず、カゴに入れるコマセの量は皆さんどうですか?やっぱりたくさん入ったほうが良いと考えますか?
たくさんコマセを詰めることができるということは、集まった魚にハリの付いたエサ以外のエサをたくさん上げてしまうということでもあります。
確かにたくさんコマセを撒けばそれだけ魚が寄ってくると期待しちゃいますよね。
まして、ソウダガツオをはじめデカサバ・メジ・イナダなんかの青物はコマセを利かせて足を止めないといけません。
青物=たくさんのコマセはほぼ正解ですが、
単純にたくさんのコマセを撒いて食べさせてしまうとコマセで満腹になって口を使わなくなる危険性が高いです。
さらには撒いたコマセが潮に乗って流れてしまうとそれに付いて魚も一緒に潮下へ移動してしまう危険もあります。
コマセに潮乗りの良いオキアミを使っている場合は特に気を付けないといけません。
たとえば冬のアジの数釣りで、時合が過ぎて食いが渋くなってきたころに誘って喰ってくるアジは大概お腹の中はコマセでいっぱいになっています。
こうなってくるとリアクションで食いつくのがやっとの状態になってしまいます。これに気が付かないでコマセをたくさん撒き続けても釣果は一向に伸びません。
マダイやイサキ、メジナなどポイントが決まっているような釣り場であればコマセの撒き過ぎは決して良い結果にはなりません。
船釣りでもポイントについてる魚を狙うときはコマセの詰め過ぎ・撒き過ぎはとても嫌がられます。
1・2・3型、下田式ともにロケットに詰めるコマセの量は5~6割が推奨です。
ロケット内部に対流も起きやすく、適度にパラパラとコマセが出てくれるのでお勧めです。
ちなみに自分も含め地磯釣行のカゴ釣り仲間が一晩(夕マヅメから朝マヅメまで)で使うコマセの量は大体1.5~2㎏ぐらいです。
コマセをパラパラ撒くことで
楽笑釣人倶楽部の丸玉さんが船のマダイにのめり込んでいろいろ情報を交換する中で
船のマダイ攻略で有名な永井氏のコマセワークの理論をヒントに
陸っぱりでも一発カゴのオキアミコマセのドカ撒きよりも釣果から見てもパラパラ撒きの方が有効だと確信しました。
そして、ロケットカゴを加工することで
オキアミコマセのパラパラ撒きも可能になりました。
しかも、穴位置を変えるだけでオキアミとアミの2通りの使い方ができます。
自分はもちろん、子供たちにもマダイを釣るチャンスに巡り合うことができました♪
さらには自作コマセカゴのお客様にもうれしい釣果が!
また、マダイ以外にもクロダイでも嬉しい釣果が・・・
周りが釣れていない状況で2型ケイムラの方が青物の食いがイイのはなぜ?
いろいろな遠投コマセカゴがある中でなぜこのようなことになるのか以下のような仮説を立ててみました。以前、釣果レポを頂いたnishiさんのご友人はS社の遠投用イレクタータイプのカゴだったようですがおそらく
遠投を重視される方はほとんどこのタイプを選ばれると思います。入れ食いのときであればおそらくほとんど差は出ないと思われますが
食いが渋い時、狙った魚が根本的に少ない時に差が出る部分を見ていきたいと思います。今回の場合、2型に反応が良かったのには2つ理由があると思います。まず、1つ目はロケットタイプによるコマセのパラパラ撒きで出来るだけ付けエサとコマセの同調時間を長くすることで回遊魚の回遊タイミングとマッチする確率が高くなります。そしてもう一つがジギングをされている方はすぐにピンとくると思いますが、
ベイトを追いかける魚の特性なのですがフォール時(カゴであれば棚に届くとき)に
底に向かって行くジグ(カゴ)に興味を示し周囲の魚が追いかけてきます。
ジギングであれば着底後からの2~3シャクリでアタルのはそのせいです。なのでケイムラや夜光、裏メニューでメッキ風も作っていましたが
棚に届くまでの間に周囲の魚にアピールし、
棚に届いてシャックって付けエサが出てきたらそれをめがけてゴンっ!というパターンです。特に深棚の場合、コマセで横の誘い、ロケットのカラーアピールで縦の誘いが組み合わせればより広範囲にアピールが可能になります。
回遊している魚が少ない時にはより効果的ではないでしょうか?
水温変化から見る魚の釣時・・・?
昨日までは釣れたのに・・・
季節の変わり目や気象状況で水温の上下動で
なるべくハズレを引かないように釣りをするコツ(あくまでも自論ですよ)を
紹介してみようと思います。
あくまでも自論なんでどう考えるかはお任せします。
日ごとの温度変化が激しいのが苦手なのは魚も人間も一緒?
上の図を見てください。
日ごとに水温があがったり下がったりを繰り返すとどうでしょう?
魚は基本的には変温動物ですからその影響は大きいと思います。
熱帯魚や観賞用の海水魚を飼育している人は思い浮かべてみてください。
水槽内の水温が日々変化したらどうなりますか?
一日の変動幅が2℃にもなるとエサを食べなかったり物陰から出てこなくなったり
酷い時には白点病が出たりと弊害がいろいろ出てきませんか?
自然の海なら魚たちは水温変化の少ない場所へ移動することが可能です。
移動をしない根魚は口を使わないでじっとしていることが多くなります。
では、徐々に水温が下がってくる場合はどうでしょう?
極端に上がり下がりがなければ、下がった直後は食いが渋りますが
2~3日もすると魚自体もその水温に慣れ口を使うようになります。
中には寒さに備え食い貯めのスイッチが入るものもいます。
これは温度が上がる方でも同じことが言えると思います。
気象&海洋情報の収集も重要です
釣りに行くその日だけの水温を見て高い・低いを判断するよりも
できるだけ数日前からの水温変化をみて戦略を練るのはいかがでしょうか??
釣りに使う小物の色にこだわるっ!
海の中ではどのように見えているのでしょう?
自作のコマセカゴにケイムラカラーをラインナップに入れたり、
ハリの色を赤にこだわる理由を『色覚』の観点から説明します。
色がなんで赤色、緑色、青色とか見えるのか・・・
なんて説明はめんどくさいので端折りますww
まず下の画像を見てください。
水深約20~25m付近のキントキの群れを撮影したものです。
ダイバーの方ならご存知だと思いますが、
水中写真を撮るために昼間でもストロボが必須です。
何故なら水中では赤い魚が黒くなってしまうのです!!
水の中では水深が深くなると
下のグラフの右側の色から順に見えなくなってくるという事です。
見えにくいという事は・・・
そうっ!魚にとっては見えにくい色ほど保護色として使えるわけです♪
だから深い海の魚って赤い魚が圧倒的に多いんですよね。
キンメダイやサクラダイ、アマダイにヒメコダイ、ホウボウやイトヨリなどなど
・・・ってことはですよ。
目立たせたくないハリのチョイスはやっぱり赤or黒になるんです。
カマスとか光に対して好反応を示す魚種には
あえて金バリなんかは有効ですがそれ以外ではほとんど選択することはありません。
そして、最近妙にケイムラにこだわっているのは・・・
見える光『可視光線』は人間で赤色・緑色・青色の3色と言われています。
俗にいう『光の三原色』ってやつです。
魚にはこの3色に加え紫外線も認識することができるそうなんです!
そして紫外線は赤外線と違い水中深くまで届きます♪
しかも魚が認識している光であれば使わない手はないでしょう(人´∀`)
マダイやクロダイが『色盲』という事は有名です。
でも、人には見えない紫外線が見える分
人間の言う『色盲』という表現があっているかどうかは疑問です。
そういうワケで集魚灯のカラーも人間が釣れるカラーではなく
魚に対して好アピールな色は何か?だんだんわかってきませんか??
カゴ仕掛けのハリスのお話・・・
地域も変われば釣り方も変わる
自作カゴを通じて、いろいろな地域の方から
釣果報告のお便りをいただく中で気になることがありました。
それはこちらの想定していなかったハリスのスタイルで
釣られている方がおりまして、間違いというのはありませんが
そのままだとハリスがらみが多くなりそうな気がしました。
枝バリを使う場合はハリスのどこに結ぶ?
一言でカゴ釣りと言っても各地域で対象魚の違いや地形や釣り場の条件に合わせた
いろいろなタイプのカゴが存在して仕掛けもそれに伴って変わってくると思います。
各メーカーからも市販の出来上がったハリス仕掛けも何種類もありますよね。
そこで自作コマセカゴのオーソドックスなハリスの長さや枝バリの位置をご紹介します。
特に沼津や伊豆周辺以外の地域でご使用の方の参考になればと思います。
ここ数か月は関西や日本海側に送る機会が多かったのですが、
そちら方面の釣り方に関してまったく情報がないのではたして役に立っているのか??
気になるところです・・・(;^ω^A
まず図①ですが、
これはシンプルに1本バリです。
扱いやすくビギナーにもおススメです。
弱点はエサ取りに弱いところです。
ウキに少しでも変化があった場合には軽くアワセを入れて
しばらく変化がないようであれば早めに付けエサの確認をしなければいけません。
図②ですが、
今度は2本バリになりますがよく見ていただくとわかるのですが
エダスの位置が極端に上でカゴに近いです。
この場合、カゴや天秤へのエダスの絡みの危険性が高くなるのであまりお勧めできません。
図③ですが、
AとBの距離が同じでエダスの位置がハリスの真ん中あたりについています。
投入時のハリスの展開など特に問題ないのですが、
小サバなど走りやすい小魚が多いときは2本とも針掛かりした時、仕掛けがグシャグシャになりやすいです。
図④ですが、
図③の小魚が多くて仕掛けがグシャグシャなりやすいときはAの距離を短くして
先端寄りにエダスを付けます。2匹の動き回る距離が狭くなるだけでトラブルになる確率がだいぶ下がります。
ハリの本数は?
1本バリはシンプルでトラブルも少ないですが、
2本バリはエサ取りや1度アタリがあってものらないときなど
もう一つの付けエサが残っていればチャンスが再度訪れるかもしれません。
エダスの長さは遠投時にトラブルが少ないのは5㎝前後です。
食いが渋いときやフグなど針がとられやすい状況の場合は
ある程度結び直しが出来るように15㎝程に長くしておくのも有効です。
2本バリのデメリットも紹介しておきます。
1本バリのハリスに比べ2本針になるとハリス全体が重くなります。
1ヒロや1ヒロ半などの短いハリスや水深が極端に浅いような釣り場であればしっかりコマセと同調しますが、
長ハリスで2本針にすると潮流によってはハリスが重いことで流れるコマセから完全に外れてしまうリスクがあります。
そのことを頭に入れて状況によって使い分けるのがよろしいかと思います。
3本バリ以上は付けエサ収納部にハリが入りきらないので
ハリス全体を垂れさがった状態でキャストしますので
近投に限られますし、ハリスがらみも特に注意が必要になります。
※キャスト時のハリスの姿勢に注意してください。
全体のハリスの長さってどう決める?
★青物・アジ・イサキなどコマセに突っ込んでくるものは1.5m~2m
★マダイ・クロダイ・メジナなどコマセの周りから慎重に集まってくるものは4~6m
※2017年10月追加更新
上記で主な対象魚別にハリスの長さを提示しましたが、実際は海の状況でハリスの長さを変えないと
一番大事なコマセと付けエサの同調がうまくできなくなってしまいます。
これはハリスの長さだけでなく、ハリスの太さやハリの重さも関係してきます。
釣り方の引き出しを増やすためにもお気に入りのハリやハリスの号数のバリエーションを増やしてみませんか?
エサ取り対策
なかなかウキに反応が出ないでいつの間にかエサをとられてしまう場合は
タナを少しずつ上げるか、ハリスを短くするまたはハリを小さくするのも反応が出やすくなります。
それでもダメならウキとカゴを軽いものに変更して仕掛け全体を軽くするのも手です。
バラシ対策
アジや青物で反応があるけどやり取りの途中でバラシてしまう・・・
そんなことはありませんか?
アジのような口が柔らかい魚は強いアワセをしてしまうと口が切れてしまいバラシが多くなることがありますが、
他に使っているハリが小さいことが原因の場合があります。
ハリのサイズを上げることでバラシが格段と少なくなりますよ。
他には、だんだん食い気が立ってきてからバラすことが多い時はハリスが長すぎる場合がほとんどです。
アタリがあるけどかからないなんて場合も同様です。
どんどん状況に合わせて短くしていきましょう。
どうでしょうか?
参考になりますでしょうか??
皆さんのうれしい釣果につながれば良いのですが・・・m(_ _)m
カゴ釣りの棚取りは大変重要です
棚の決め方・・・どうしてますか?
皆さんは釣り場について仕度をして【さぁ釣り開始!】となったとき・・・
棚はどうやって決めましょう?
近くの常連風の方に聞きますか?
魚が釣れてる人に聞きますか?
雑誌やWebの情報を参考にしますか?
ではケース別にみていきましょう
先行者がいて目的の魚が釣れている状況なら・・・
釣れている人に棚を聞いてみるのも良いですが
いきなり教えてくれる人も少ないのでまずは観察してみましょう。
観察するポイントは・・・
※後日、画像をUPします。
1.キャストの際、仕掛けが飛んでいくときにウキが飛行中にウキ止めに引っかかり動きが変わるところをよく見ておきます。
飛距離にもよりますが竿3本分くらいまでの棚ならこの方法で見極めることができます。
また、この方法は夜釣りでも使えます。
2.仕掛け回収の再、ウキ止めの位置をよく見ておきます。
最初は慣れが必要ですが、竿の長さと目検で解るようになります。
さすがにこれは夜釣りでは使えません。
3.仕掛けが着水後、ウキが馴染むまでの時間をカウントします。
オモリの重さがウキやカゴから判断できればより正確な深さが判断できます。
たとえば自分の場合、10号でカウント5~8で馴染む場合はだいたい竿2本という感じです。
この方法なら夜釣りでも使えます。
先行者が居ない、または居ても釣れていない場合
次は通い慣れている釣り場なら攻略方法も確立していると思いますので
初めての場所で前情報がない場合をご紹介します。
情報収集が大事です
まずは釣座を構えたその場所の情報収集するところから始めます。
簡単なところから始めると・・・
A.どのくらい水深があるのか?
B.海底に変化があるのか?
C.海底の底質は?
A.実際にどのくらい水深があるのか?
これは棚取りゴムを使って距離5m・10m・15m・20m・25m・30m・40m・50m・70m~80mという感じに
自分で区切った距離で水深を測ります。
より正確に把握したい場合は、メモを取りながら扇状にキャストして海底の形状把握します。
実際に測ってみると意外な発見があるかもしれません。
B.棚取りゴムで繰り返し測ると海底の変化が見えてきます。
グーグルマップを使って書き込むとより見やすくなります。
馬の背やカケアガリ、ドロップオフ、捨石の切れ目などがわかるようになると
潮通しが良いところや魚の回遊ルートなどがイメージしやすくなります。
C.海底の底質を知ることでより細かい棚設定ができます。
ウキやカゴを付けないでナスオモリだけつけてキャストし、海底までオモリを落とし
引きずることでおおよその底質を探ることができます。
・着底後、ズボっと粘っこい感じであればヘドロや泥質が考えられます。
・引きずるとズルズルと素直に動くときは砂質と考えられます。
・何かに引っかかったり、ゴツゴツと固いものに当たる感触があるなら捨石や岩盤、根の可能性があります。
たとえば底質が砂地であれば春マダイでどうしても海底から離れる気配が無く
食いが渋っている場合は付けエサを海底べったりにしてしまう方法もとることができます。
これが間違っても岩盤や捨石の底質だったら間違いなく根がかってしまいます。
こうした情報を得ることであとは狙いの魚種の行動パターンと照らし合わせて棚を決めていきます。
具体的な棚設定
たとえば手始めに海底から5m付近に付けエサを持っていきたい場合は
水深20mの場所なら、ウキからカゴまでが11m(約竿2本)+ハリス4mで棚全体が15mになります。
これでちょうど海底から5mのところに付けエサが来ることになります。
手前の水深が15mで今度はコマセが効いて群れがだんだん手前で釣れるようになったとき、そのまま同じ棚で釣っていると・・・
最悪根掛かりの危険が出てきます。前もって海底の変化がある場所を知っていれば根掛かりも回避できますし、そういった変化のある場所が魚の居場所だったりします。
ハリの重さで使い分ける
使っているハリの重さって意識したことありますか?
今まであまり針の重さを意識したことはなかったんですが、
とある釣具屋の親父さんから【カゴ釣りに充分応用できるから試してみろ】とアドバイスをもらいました。
手持ちの丸セイゴの重さを比べてみました。
1本アタリの重さを測れるだけの精密な秤が無かったので何本で1gになるのか計測してみました。
一つは古いタイプのがまかつの丸セイゴ14号(左側)
見るからに太くてしっかりした作りです。
もう一つはタイガー針のハイカーボンハガネの丸セイゴ14号(右側)
がまかつに比べるといくらかスリムで触った感じでも軽く感じます。
この2種類を測ってみると・・・
がまかつ 1g=8本 1本辺り約0.125g
タイガー針 1g=15本 1本辺り約0.067g
倍近く重さが違いますね。
重さの違いで起こること
これだけハリの重さが違うと水中ではこんなことが起きていると思われます。
ハリが重いと・・・
ハリスが馴染むのが早くなります。
エサ取りが多い時に本命の居る層に早く届けるなんて使い方ができるかもしれません。
ハリが軽いと・・・
より自然にコマセに同調する時間が長くなります。
コマセに突っ込んでくるようなタイプの魚の回遊待ちには有利だと思います。
意識してますか?釣り場に合わせたカゴの重量
遠投を意識するあまり、重過ぎるカゴを使っていませんか?
※2017年10月追加更新
沼津界隈の堤防では足元から水深があり、棚が25mとかざらにあるので
遠投性や棚までの潜行スピードを考えると15号や18号・・・場合によっては20号や23号等のヘビー級のカゴを使われる方も少なくありません。
ところが、これが浅い釣り場だった場合どうでしょう。
『浅ければ遠投が必要だから、重いカゴの方が良いだろう』という方もいらっしゃると思います。
確かにそれも一理あると思います。
ですが、さほど水深の無い釣り場であれば、
魚は沈み根、カケアガリ、船道、ケーソン際など海底に変化のある場所や
地形の変化で潮の動きが周囲とは違っている場所に依存していると思います。
浅い釣り場で同じように重いカゴで釣ったら?
まず考えられるのが、重いカゴの着水音に驚いて魚を警戒させてしまうのではないでしょうか?
特に釣りたい気持ちが逸り過ぎてポイント直撃なんてしてしまったら・・・
音で驚かせてしまうだけでなく、下田式天秤付ロケットのように付けエサを収納しない近投専用のカゴと違って、付けエサを収納している遠投用カゴは、仕掛けが馴染だ後にコマセと付けエサが展開されます。
つまり、ポイントを直撃してしまうと、本来コマセと付けエサを効かせたい場所からズレたところでコマセと付けエサが展開されてしまいます。
重いカゴの着水音で驚かせて、居付いてる場所から潮下に流れた場所にコマセをばら撒いているのです。
魚は潮上を向いて泳ぐ習性があります。
活性が高ければ追っていくかもしれませんが、活性が低かったり警戒されていたらせっかくのポイントが台無しになってしまいます。
どうすれば釣果につながるのでしょう
どうしてもカゴが一つしかないなら、少し離れた潮上に仕掛けを投げ込むようにしましょう。
ハリスやコマセが展開した状態でポイントに到達するようにします。
出来ればこの時、一度にコマセが出るタイプのカゴよりもロケットタイプのパラパラとコマセが長く効くカゴの方が有利になるのは言うまでもありません。
また、もう一つの方法としては軽めのカゴを使うのも有効です。
先にも書いたように水深の浅い釣り場はストラクチャー周りや潮の変化している場所を攻めるのはセオリーです。
そういった釣り場は割と近投の範囲内に魚がついてる事が多いです。
また、軽い仕掛けですから潮の変化しているところを攻める際、しっかり潮に乗せて仕掛けを流すことも可能です。
そんな時にはオモリが簡単に交換できる3型シリーズや1型シリーズがおススメです。
意外に釣果に響きます
水深がある湾内の静かな堤防ではあまり意識しなくても良いところですが、
これが地磯だったり外洋に面した堤防の釣りになりますと如実に釣果に差が出てきます。
そればかりか、地元の常連にも嫌がられることもしばしばです。
南伊豆方面の堤防では隣に入れてもらうときに常連さんが『おみゃ~何号でやるだぁ?』と聞いてくることがあります。自分は現地に合わせた釣りをする方なので『大丈夫ですよ8号で手前を流しますよ~』と答えます。そうすると『そんなら隣入っていいぞ。まったく外から来る連中は、何でもかんでも遠くへ放おるで隣で釣っててミチイトが膨らんで釣りにくいわ、おまけに魚が散ってかなわん!』とだいたい一度は説教されてしまいます。
現地の釣り方に合わせることで常連さんからいろいろとその場所の特徴や攻略方法を教えてもらうことも多く、釣果に結びつくことも多いです。